ディスレクシアであるということ

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子供がディスレクシアであるということ

ー 読みたいのに読めない。
ー 気持ちを伝えたいのに、うまく書けない。
子供たちの5%にこのような症状を持つ子供たちがいます。

 

ディスレクシアという言葉をご存じですか?
日本でも徐々に言葉が浸透してきてますが、まだまだ内容について詳しく理解している人は少ないのではないでしょうか?


特に、

子供を持つ親としても

  • 「なんでこんなに書けないのだろう」
  • 「漢字が覚えられない」
  • 「正確に書くことができない」
  • 「すぐに忘れてしまう」

    などのお悩みを持つ方も多いかもしれません。

発達性読み書き障害とも呼ばれるディスレクシアですが、一体どういうものなのでしょうか?


ディスレクシアってなに?


ディスレクシアとは学習障害の一つで、オランダでは5%前後、世界では3−12%と言われています(WHO統計)。いわゆる、「読めない」「書けない」という状況になります。
聞いた音と字を組み合わせるのを「難しい」と感じます。


例えば、
他のクラスメートと比べて、読むのが非常に遅いけど、なかなか練習しても早くならない。のは、努力の有無ではないかもしれません。


他にも「言葉を思い出すのにとても苦労する」ことがあります。親はこれらの子供とやりとりしていると、「なんでこんな簡単なことがすぐに出てこないんだろう」と不思議に思うかもしれません。


ここ10年の最近の研究でMRIを使い、脳のどの場所に原因があるのか、が徐々にわかってきました。私たちは言葉を見たり聞いたりして自分の持っている知識や経験とむすびつけることができます。

ですが、ディスレクシアのお子さんだと、

同じ単語を聞いても「はて・・?」と思ったり、同じ単語を見ても「はて・・・?」なんだろうとマークのように見えたりするようです。ややこしいのは「文字と音のリンクの障害」であって読解力ではないというところです。ですが、読むことに最大級の力を使い、時間をかけて読むということは結果的に「どんな話の内容だったか」という読解力にも影響がでることでしょう。

 

こちらのサイトではオランダで学生の論文作成を支援しているサイトですが、ディスレクシアをよく理解できるようにどんな見え方なのか実際に体験することができます。
(サイト真ん中のスタートボタンをクリックしてみてください)

https://www.scribbr.nl/academische-stijlregels/dyslexie/


目が躍るというのはこういうことかもしれません。初めてみた時は衝撃的でした。
アルファベットなので、日本の文字ではわからないのですが、理解の一つになれば嬉しいです。



ディスレクシアの子供たちは本や文章を読むことに凄まじい労力をつかいます。実際に横にいて一緒に本を読むと、必死で字を追いかけるけど、数行読むともう全体力を使い果たしたかのように疲れています。

 

本当に大変なのだと思います。

 

ディスレクシアは遺伝と言われています。環境の因子も指摘されていますが、今は遺伝的要素の方が強いようです。遺伝と言われると、「誰のルーツ?」と探りたくなるかもしれませんが、それを探るのはあまりおすすめしません。

 

一緒にディスレクシアと生きる

 

親としてディスレクシアの子供に出会った時、がっかりするのでしょうか?これから立ち向かうべき困難が予想されて肩を落とすのでしょうか?


私たちは多くの情報を得ることができますが、それは未来を良くしていくために得るのだと思っています。ディスレクシアでもアインシュタインやスピルバークなど著名な人はたくさんいます。読むことに困難を感じているとしても、また違う可能性を引き出すチャンスだ!と思えたらいいなと思っています。
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これからどうすればいいか


多くの研究の結果、
脳は刺激によって変化することがわかってきました。さらに違う方面で活躍できる可能性を大いに秘めています。私たち親ができることは、「読めない」という兆候を素早くキャッチして、どうやって基礎の部分を強くしていけるかによると思います。「机について問題をとく」だけがお勉強ではないし、人生を決めるものではありません。


また、子供にも時期がきたらちゃんと伝えることも大事だと思っています。
「読むのに時間がかかるよね。でもあなたは素晴らしい才能をもっているんだよ。学び方は人それぞれちがうだけなんだよ」

本当に大切なのは

自分に自信をもって、才能を生かし仕事を持ち幸せな人生を送ること。
何かを諦めるより、一緒に一番よい方法を見つけることだと思っています。

 


とくに、学校という場所では、どうしても字をすらすら読める方が目立つし、優位なることも多いものです。友人や兄弟たちと「自分」との違いに落ち込む子供もいるでしょう。そんな時は、いつも味方でいると伝え、協力者を求めましょう。

 


まだまだ学ぶべきことの多い分野ではありますが、いろんな知識を柔軟に取り入れながら、

子供の秘めた才能を見つけ伸ばしてあげたいですね!


元地奈弓

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