オランダでのハチ刺され
夏の虫といえば・・日本にいた時は蚊でしたが、オランダに来ると、蜂刺されも身近なことです。
甘い食べ物に近寄ってくる蜂たちは、時に人を刺します。とくに芝生が豊富なオランダでは、子供たちは積極的に裸足になり、あたりを走り回ります。
そんな中、時々、芝生の上にいる蜂に刺されることもあります。蜂に刺された時、一体どうしたら良いのでしょう?
蜂に刺された後の重要ポイント3つ
大事なことを抑えておけば、きっと、落ち着いて対処できると思うので、ポイントを3つあげます。
1:針を抜くこと
2:アレルギー症状がないかチェックすること
3:痛みを和らげること
以上になります。では一つずつ見ていきます。
蜂に刺されたら落ち着いて、順番にチェックしていこう
1:針を抜く
蜂に刺された時は、大泣きをしている子供をなだめながらもまず、「針」が残っているのか確認する必要があります。時に、蜂の体の一部が残っていることもあります。針はわりと見つけやすいですが、針を残すことがあるのは「ミツバチ」が中心ですので、実際には見つけられないこともあります。
昔は「まず、毒を吸い出す」という目的で患部を吸う人もいますが、口の中の雑菌も考えると、まず大事なのは「針があるかどうか」です。針を吸う道具も売られています(こちらは針も毒も吸い出してくれる道具です>)
2:洗う
次に冷水と石鹸でよく洗います。石鹸をあわ立てて優しく、綺麗にしましょう。冷たい水は「痛い」という気持ちを少し忘れさせてくれます。子供には「大丈夫だよー」とお話ししながら、綺麗にしていきましょう!
3:アレルギー症状を見逃さない
ハチ毒のアレルギー症状に十分気を配ります。以前に蜂に刺されたことがある人はとくに気をつけなければなりません。
- 呼吸困難やヒューヒューした呼吸音
- 唇・下・顔・喉の腫れ
- めまい・失神・血圧低下
- 蕁麻疹・赤い斑点・痒み・青白い顔
- 速くて弱い脈
- 吐き気・嘔吐・下痢
- 不安感・落ち着きのなさ
などあれば、注意です。もし抗ヒスタミン薬を持っていたら服用してください。(花粉症をお持ちの方などにとっては、抗ヒスタミン薬はとても身近な薬かもしれません。)
4:アレルギー症状があれば、救急車が必要
アレルギー症状がある場合は、救急車を呼びましょう。もし、エピペンを持っていたら躊躇なく使用してください。持っていなくても抗ヒスタミン薬を持っていたら、服用しましょう。
これは救急車が到着するまでの一時凌ぎですので、かならず、病院に行くようにしましょう。なぜなら、このアレルギー症状は毒が体から出るまでの時間はまた再発するからです。
ちなみにエピペンは日本では「処方できる医師も限られていたため、手に入れるまでには時間がかかることもありますが、オランダでは「オンライン」で処方がされるようです。(1本110ユーロ:日本よりも安いですね。)とても便利です。
5:痛みを取ろう
一通り、最初のチェックが終わったら、今度は痛みをとってあげることが必要です。特に子供は「ちょっとパニック」になります。当然ではありますが。
蜂刺されには、昔からいろいろ各地諸説がありますが、現代は「痛み止め」が有効です。
「15分ほど我慢しようね。だんだん痛みが和らぐよ」とパラセタモールやイブプロフェン(オランダでは一般的な熱冷まし兼痛み止め)を飲ませながら、近くに氷があれば、患部を冷やします。
あとは、ヒドロコルチゾンクリーム(Hydrocortison cream)というステロイドの入ったクリームがおすすめです。炎症を抑えてくれます。この薬はステロイドの一つです。気になる方はステロイドの入っていないものも有効ですので、そちらをご覧ください。そのあと、お持ちならば、「カラミンローション」が良いそうです。これは使ったことがないようにも思いましたが、日本でも日焼け後の「カラミンローション」として売られているようです。検索してみてください。
ハチ刺されにも冷静に対処する
蜂に刺されることは稀ではありますが、オランダにいると、ブンブンと耳の横で蜂が飛んでいることも多いです。蜂は太古の昔から地球上で食物を育てる上でとても重要な昆虫です。そこらじゅうにいる以上、避けては通れないのかなと思います。ただ、ありがたいことにこれらは、多くの薬は、ドラッグストアで購入できますので、夏の安全の一つとして、お家にあってもいいかもしれませんね。
元地奈弓