子供は寝た方がいいの?
夏休みに入り、子供たちもしっかり睡眠が取れると思いきや、子供が意外と夜遅くまで起きているなんてことはありませんか?
オランダに来て、「子供が19時に寝る」ことを勧められ、驚いたのですが、本当に睡眠がそれほど大切なのでしょうか?夏休みに入ってから親もちょっと気が抜けて、「まあいいか」とおもうのですが、睡眠がどれほど大切なものなのか気になったので調べてみることにしました。
最低でも9〜12時間必要
「小学生の睡眠時間が 9 時間未満であると、特定の脳機能、特に記憶、知性、心理的健康の分野で著しい低下が見られます」メリーランド大学によると、こどもの睡眠時間の低下は脳機能にも支障を来すことがわかってきました。ですが、9時間から12時間が推奨されています。(米国睡眠医学会推奨)
ある研究者は、睡眠不足は記憶力や問題解決能力の低下、意思決定能力の低下にも関連しているとも言っています。
睡眠時間がこどもの脳へ影響を与える
MRIではどのような変化が見られたのか。
一般的に6 歳から 12 歳の子供は 9 時間から 12 時間眠る必要があります。もし 9 時間の睡眠が取れなかった場合の研究は行われていませんでした。科学者たちは、いわゆる思春期の脳の認知発達)の研究に参加した 9 歳または 10 歳のアメリカの子供 8,300 人からデータを収集し、2年間さまざまな記録を取りました。
すると、「一晩の睡眠時間が 9 時間未満の子供は、脳の灰白質が少ないことがわかった。また、十分な睡眠をとった子供の脳と比較して、集中力、記憶力、抑制力を司る脳領域の体積が小さかった」
これは衝撃的でした。寝る子は育つという言い回しがありますが、睡眠時間が少ない子は「脳の発育にも影響する」というのです。特に最近はスマートフォン・タブレットなどにさまざまな情報があり、子供たちの脳はブルーライトによりいつまでたっても起きていることができます。
ですが、興味深いことにしっかり睡眠をとっていた子供たちは、研究の追跡の2年間で徐々に睡眠時間が短くなっていったそうです。ですが、これは正常な発育の結果なのであまり心配いりません。
確かにいつまでも12時間寝ている人はなかなか見られないですよね。
今、だから見直したい子供の睡眠時間
いままで、睡眠が大切という漠然とした考えがありましたが、
「オランダでは子供は19時に眠る」というのはやりすぎだと思っていました。いまでも19時はちょっと無理があるとは思っていますが、、
脳の発達にも影響するとなれば、やり方も工夫する必要があると思いました。夏のオランダの日の長さ(23時ごろまで明るい)を考えると、少し工夫の必要性を感じますが、少なくとも、ブルーライトなど、「なくても生活が回る」のであれば夜のテレビは控えた方が良さそうです。
元地奈弓