過去の研究が塗り替えられる
親になると、子供の発達はとても興味深くもありながら、心配の種でもあります。中でも、言葉に関しては、一際関心のあるものの一つかもしれません。「パパ・ママ」って言えるかな。。。から始まって、とても上手に話す子もいれば、まだまだ時間が必要なこともありますよね。
今回MIT(マサチューセッツ工科大学)で面白い研究があったので紹介します。それは、言葉のより良い発達についてです。1995年の研究では、高所得世帯の子供は、低所得世帯の子供よりも、生後3年間で約3,000万語多くの単語を聞くという研究結果です。
高所得世帯の子供の方が、語彙数が多く・言葉の発達がよく・読解力が高い結果を生んだからです。
一方で、2018年、実際に画像(MRI)で言葉に関する脳の部位をより詳しく見ることで、新しい考えをもとに研究が進められました。
親子の会話がもたらす驚くべき結果
研究の結果、子供たちが言葉を聞いているだけよりも実際に子供と一緒に会話を交わしている数が多いほど、脳が活発に動いていることがわかったのです。
最近の子供たちは、画像の発達により、親ではなくTVやパソコンから言葉を聞くことも多くなりました。多くのデバイスが増えたので、より、言葉を学ぶ機会も増えたかもしれません。ただ、本当に大事なのは、親との会話のキャッチボールです。
会話の効果
会話のやりとりをすることで子供たちは「注意深く聞き」「自分の順番では何を話そうか考え」「次につなげ」ようとします。
そのキャッチボールの回数が多ければ多いほど、脳が活発に動き、言葉の発達や読解力も増えるようです。
これには少し納得しました。なぜなら私自身、語学レッスンに関して、ただアプリや画像で勉強するよりも実際に会話をするレッスンの方が「頭に汗」をかくからです。
「何をいわれているのか」
「自分の言いたいことをどうやって表現するのか」
「相手との会話を続けたい」
と努力するからなのかもしれません。終わったあとはぐったりつかれていますが、一方で、すごく快活になっている気もします。
効果は言葉の発達にとどまらない
また、このような会話のキャッチボールによる違うメリットとして、子供たちの社会性も身につくそうです。
研究の結果、「親が単に彼らを会話に参加させることによって彼らの子供の言語と脳の発達にかなりの影響を与えることができると示唆している、」と研究者達は言います。
これらの研究は今すぐできそうなことを教えてくれるものだなと思います。我が家も意識して、今日からキャッチボールを増やしてみようと思います。
参考文献:https://news.mit.edu/2018/conversation-boost-childrens-brain-response-language-0214
元地奈弓