オランダのライフスタイルと運動の関係
今、コロナルール・ゲーム機・移動ツールの変化に伴い子供たちの運動量が少なくなっていることを実感します。オランダでは雨でも自転車を漕ぎ続けるという文化もあり、どちらかというとよく動く人が多いと思います。
これはオランダの素晴らしい点だとおもっています。
オランダで自転車が勧められている理由
オランダ政府が自転車を推奨している理由としては、
- 「健康」
- 「病気による欠席の減少」
- 「リラックス」
- 「睡眠の質の向上」
- 「平均寿命の増加」
- 「大気汚染の減少」
- 「経済的利益」
というような多くの視点からのようです。
言われてみれば確かにと納得する内容です。とくにサイクリングによる健康関連の利益は年間190億ドルとも言われています。何だか日常と離れた数字なので実感は湧きませんがどうやら大きなメリットがありそうです。(日本円では224億円と言われている)
実際は、、、
では、今現在どのような状況なのでしょうか?
子供たちの運動量の減少はコロナの始まりをきっかけに目立っていると言われています。オランダのある記事では、「1日7.5時間以上」子供たちが座っていると伝えていました。
数字にすると少しぞっとしますね。
運動の能力の低下は日本でも伝えられていましたが、オランダでも同じです。オランダではMQスキャンと呼ばれる運動能力テストをハーグ応用科学大学とVUアムステルダムと共同で開発し、今や1000を超える小学校で取り入れられているようです。
運動を体育として取り入れる理由
オランダでは子供たちの運動量の低下に伴い、体育の時間が増えると言われています。(2023年から) 子供たちの場合、運動は抵抗力の向上だけでなく、相手との付き合い方が向上し、学力も上がると考えられています。学力がどんなふうに上がるのかとても興味深いですが、遊びとスポーツを組み合わせながら、「自分に自信をもつ」「集中力をあげる」ことができるという報告もあります。
- Hartman、E.、Greeff、JW de、Verburgh、L.、Meijer、A.、Fels、IMJ van der、Smith、J.、…Visscher、C.(2015)小学生の認知と脳に対する身体活動の影響。フローニンゲン:フローニンゲン大学医療センター。
- Van der Niet、A.、Hartman、E.、Smith、J.、Visscher、C.(2014)小学生の体力、実行機能、および学業成績の間の関係のモデリング。スポーツと運動の心理学、15、319-325。
運動音痴な子供に何が必要なのか
運動が苦手な子供、いわゆる運動機能の問題を抱えている子供さんもおられることと思います。そんな子供には、自分の好きが見つかるまで一緒に探すのも良い手だと思います。決して、「できる」「できない」だけにとどまらず、「楽しいか」「続けてみたいか」に焦点をあててみるのも良いと思っています。もちろん専門家の手が必要なら理学療法という手もあるでしょう。
運動がもたらしてくれるもの
一般的に、汗をかくとたくさんの酸素を取り入れたくなります。ジョギングから帰ると、家にいた家族の意見(「寒いー」)を耳から耳へ流しながら窓を全開にしてます。
何やら自信に満ちた自分もいます。子供たちも運動した後は顔を火照らせながら、キラキラした目をしています。
子供たちが、自尊心を持ち、楽しさに溢れる時間を持続させてくれると嬉しいです。また、それが健康につながるならば、子供にも体を動かす楽しさを一緒に続けていきたいものだと思っています。(オランダの雨にも負けず・・・)
元地奈弓