子供の夜のおねしょ(夜尿症)
こどもの夜のおねしょについてお悩みの方は実は少なくないと思います。
日本の統計では夜尿症のお子さんは
5歳で6~7人に1人、
10歳で20人に1人、
15歳で100人に1人程度の割合といわれています。
またごく稀にですが成人になっても夜尿症が続く場合もあります。
オランダでも
5-10歳の10人に1人
12ー15際で100人に3人
の子供が夜のおねしょに向き合っています。
一般的に女の子より男の子で3倍と言われています。とはいっても、夜のおねしょが長く続くと親も子供もちょっと不安とストレスがたまりますよね。人によって感じ方は違いますが、子供が大きくなってきても続く場合は、学校の行事や、イベントに応じて少し理解が必要になります。
正しく、おちついておねしょの時期を送りたいと思う方へ今日の記事がお役に立てるとうれしいです。
まず最初に、おねしょの原因はただの「成長のスピード」の問題なのでしょうか?それとも、何か他に原因がるのでしょうか?
多くの場合は、体の成長とホルモン、膀胱の機能の成長に応じてベッドが乾く時期がやってきます。ですが、一方で、なかなか終わらない時期にヤキモキすることもあるかと思います。
夜尿(おねしょ)原因として、遺伝性もあります。
例えば、父親または母親が夜尿症であった子供は、44%の確率で夜尿症になります。ただ、特定の遺伝子があるわけではないようです。
では、夜尿症とはただのおねしょなのでしょうか?
分類としては、主に2つにわかれます。
- 一次夜尿症
- 二次夜尿症とわけることができます。
この中で、薬やその他の対処法がある程度きまっているのは一次夜尿症と呼ばれるものになります。とくに「昼間は大丈夫だけど夜だけおねしょする」というお子さんにはさまざまなアプローチがあります。
夜のおねしょに関しては、膀胱の大きさ、膀胱の機能、ホルモンなど色々な側面からみることができます。
例えば、
・膀胱の大きさ:小さいならばおしっこをためることがむずかしい
・膀胱の機能:膀胱に関係する自律神経の調節
・利尿(尿を作る)を抑えるホルモンがすくない:眠っている時に出るホルモンで、尿をあまり作らないようにする「利尿をおさえる機能」があります
ほかにも便秘症であるかどうかも大事になってきます。
元々の病気や膀胱の形などに問題がない場合は、ホルモンのお薬やアラーム療法も大いに推奨されます。
アラーム療法については、科学的にも証明された方法で、世界でも推奨されています。最終目的は、子供に「膀胱がいっぱいになった感覚を認識し、目を覚ましてトイレに行く」ように体に教えることができます。統計的には、子供の体の成長と共におねしょはなくなる可能性が高いです。
一方で、夜間に子供をわざわざ起こしてトイレに行かせることは勧められていません。なぜなら子供にとって大事な体の成長・精神発達の妨げになるからです。
おねしょに対するアラーム療法の期間ですが、効果がでるまでにおよそ3ー4ヶ月かかります。子供さんも親も忍耐が必要ですね。最近はとても可愛らしいグッズも出てきているようです。
おねしょの対策はこどもにとっても大人にとっても心のせめぎ合いがありあます。とくに
・夜中は起こした方がいいの?
・夜の水は飲まない方がいいの?
・お薬はあまり子供にとらせたくない
・いつまでおむつがいいの?
・わざとパンツで寝た方がいい?
・一生おねしょするのでは?
これらは親としてはふと頭に浮かぶものです。
対処にはさまざまな方法があり、時が解決する可能性が高いこともあります。一方で、子供がストレスに感じ始めると不安でトイレが近くなり、2次性の夜尿(心理面・環境の変化などが原因)を起こすこともあるかも知れません。
バランスを保つために必要なのは、誰かに相談することも大切ですね。もし不安を感じたら専門的な問い合わせをされることもおすすめです!
参考:
https://www.drynites.nl/faqs
https://dryly.com/nl/plaswekker-pakketten
元地奈弓